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現在形の会話のニュアンス

次の様なシチュエーションがあります。

お酒の席で、普段は日本酒は絶対に飲まないAさんが、その時はいやいや飲んでいたとします。
そこへEnglish speakerから"Oh, you drink Sake?"と聞かれたとします。

―この状況で私がよく目にするのはついつい"Yes"とだけ言ってしまうパターンです。

「え、じゃぁ"No"というの!?」とびっくりされる方もいるかもしれません。
この私の書き方の流れから見て「本当は"No"と言うんだろう」と予想された方もいるかもしれません。

ではなぜ"No"なのか。

それはこの『現在形』という形は、主語(上記のシチュエーション例では"you")の性質・習慣を表すもので、この形で話をしている時は主語がその時何をしているかを問いているもので はないからです。

下の3つの例を、みなさんは頭の中でどのような意味として取っているでしょうか。

例)
1. I drive.
2. She drinks.
3. Mrs. Smith works.

 昔、学校の英語の授業でやった訳のようにするなら、

1. 私は運転する。
2. 彼女は飲む。
3. スミス夫人は働く。

…ということで間違いはないでしょうが、ここで再確認しておきたいのが、6つとも「今~しています」ではない、という点です。

例1~3は突き詰めると、

1. 私は普段から運転する人なのです。つまり運転免許があるということです。
2. 彼女は普段から飲む人です。だから飲みに誘っても大丈夫。
3. スミス夫人は働く人です。つまり主婦ではありません。

…と、このようなニュアンスにとれるのです。
そうするとシチュエーション例で"No"と言うのも不思議ではなくなってきませんか?

Aさんは普段、日本酒は絶対に飲まない人なのです。(『絶対に』と強調してあったのにはわけがあったのです。)
そこに「あ、日本酒飲む人なんだ?」と聞かれているのです。「日本酒飲んでるの?」と聞かれているわけではありません。
日本語で答えるにしてもAさんは、やはり「いいえ」と言う意味の答え方をするのが普通です。

"No, I usually don't." (いつもは飲まないんだけど。)
"I don't. See how slow I am?" (ううん。だから飲むのが遅いでしょ?)
"Not really. So don't buy me a bottle." (ううん。だから瓶で買わないでね。)
"No. I'm more of a wine person." (ううん。本当はワイン派。)

…などなど。

この、見落としがちで、実は難しい『現在形』の感覚。
慣れるまでは、単純に見える文でも頭の中で「通常は~する人・ものだ」と考えているとだんだんこの現在形の感覚がつかめてきます。

I ride a train to work.
I don't drink.
 (drinkという単語は自動詞ではよく「酒を飲む」という意味で使われます。)
She smokes.
He goes to the gym.
Cats eat fish.
The store closes at 10pm.

…などなど。「通常は~する人・ものだ」で、感覚をつかむ練習をしてみてください。